「向いてる仕事」を見つけよう
「あなたは他者のために何をしているか? それが、人生でもっとも永続的で、差し迫った問いかけだ」 — マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師(アメリカ公民権運動の指導者)
人生とは何かを得る場所ではなく……何かを捧げる場所です。現代社会では、履歴書であれ給料であれ、仕事の経歴をまとめる方法に最も重要な視点が欠けています。おそらくこれが、多くの人が仕事に対して充実感を得られない理由です。
端的に言えば、私たちには、生涯の仕事を通じて世の中に貢献することについて、思考し、言葉で表現する新しい方法が必要なのです。「人生で大切なのは、自分のことばかり考えることでも、金持ちになることばかりを考えることでもない」という考えに同意しない人はめったにいないはずです。人生で大切なのは、誰かのためになるものをつくり出すことであり、他人の生活をよくすることに労力を捧げることです。自分がこの世にいなくなったあとも、社会のためになり続けるような何かに取り組むことなのです。
本書は、あなたの仕事と人生を、より意義のあるものにする方法について詳しく説明します。自分自身の幸福度を高めながら、世の中に貢献できるようになるでしょう。本書には、1冊ごとに固有の番号が割り振られた「アクセスコード」が記載されています。このアクセスコードを使い、オンライン上で本書のウェブサイトにアクセスして質問に答えてください。その結果に基づいて、あなたが世の中に最大限の貢献ができる領域を詳しく記載したあなただけのポートフォリオをつくることができます。
この極めて実践的な書籍とオンラインプログラムは、才能や情熱のみを追い求めるよりも、世の中に最大限の貢献ができる方法を見つけることのほうがはるかに意義があり、効果的であることを説明します。斬新なストーリーや調査結果、ツールが満載の本書を読めば、自分の仕事と人生が将来にわたってどのようによい相乗効果を持つかについて、あなたの考え方が根本から変わるでしょう。
著者について
トム・ラス(Tom Rath) 作家・研究者として、過去20年間、仕事が人間の健康や幸福を高める方法を研究。『さあ、才能(じぶん)を見つけよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』『座らない! 成果を出し続ける人の健康習慣』『心のなかの幸福のバケツ』などをはじめとする10冊の著作は世界各地でベストセラーリストに入り、累計1000万部以上を販売しています。
初の著作『心のなかの幸福のバケツ』(高遠裕子訳、日本経済新聞出版)は発売後瞬く間にニューヨークタイムズ紙のベストセラーとなり、世界中の教室で使われている子供向けの書籍やアクティビティのシリーズを生み出しました。著書『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』(古屋博子訳、日本経済新聞出版)は、米Amazon.comのノンフィクション部門史上最も売れている本です。他にも、『ストレングスリーダーシップ さあ、リーダーの才能に目覚めよう』(田口俊樹、加藤万里子訳、日本経済新聞出版)、『幸福の習慣』(森川里美訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『座らない! 成果を出し続ける人の健康習慣』(牧野洋訳、新潮社)、『元気は、ためられる』(坂東智子訳、ヴォイス)などのベストセラーがあります。
ギャラップ社に13年間在籍し、従業員エンゲージメント、ウェルビーイング、リーダーシップの実践を世界各地で主導しました。また、VHLがん研究組織の副会長を務め、ペンシルベニア大学では定期的に講師を務めています。
最近では、出版社を共同設立したほか、複数の新興企業のアドバイザー、投資家、パートナーとしても活躍しています。ミシガン大学とペンシルベニア大学で学位を取得。妻のアシュリーと2人の子供たちとバージニア州アーリントンに住んでいます。
トム・ラスによる役割の記入例/h4>
私が他者のために果たすべき重要な役割- 父親
- 夫
- 研究者
トム・ラスによるMILESの記入例
現在の私に最も影響を与えた人生経験
- 15歳で健康上の大きな問題に直面したこと
- 祖父の人生最後の年に一緒に本を執筆したこと
- 第1子が生まれたときに、価値観や働き方に大きな変化が生じたこと
トム・ラスの「強み」
トム・ラスの最も優れた3つの強み
- 未来志向
- 分析的
- 親密性
トム・ラスの最大の貢献
グループ、組織、世の中に最大限の貢献をするために活かせる資質
ビジョンを描く力
どんな製品やプロジェクト、組織も、よい未来を描くビジョンから始まります。自分たちの取り組みが多くの人に与える影響について、常に意識する人になりましょう。それは、成長と幸福を実現するための最善の方法になります。
始める力
プロジェクトから会話、人間関係まで、物事を前に進める人になりましょう。周りの人が自信を持って速やかに行動し、前進することに貢献できます。
教える力
学ぶことと教えることは、個人やチームが成長するために欠かせない要素です。あなたが新しいトピックについて学び、大切な人の成長に役立てれば、長年にわたって持続する相乗効果が生まれるでしょう。